この記事では、透析の基礎知識として「透析とは何か」を整理します。体験談の部分は、後から本人の言葉で書き加えていきます。
腎臓の働きとは
腎臓は、腰のあたりに左右1つずつある、ソラマメのような形をした臓器です。心臓から送り出される血液の多くが腎臓を通り、血液をろ過して老廃物や余分な水分、塩分を尿として体の外に出す働きをしています。
そのほかにも、血圧の調整、血液の酸性・アルカリ性のバランスを保つこと、赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)を出すこと、骨に関わるビタミンDを活性化することなど、目立たないけれど命に関わる多くの役割を担っています。
腎臓は予備力の大きい臓器で、働きがかなり低下するまで自覚症状が出にくいのが特徴です。気づかないうちに進んでしまうため、「沈黙の臓器」とも呼ばれます。
腎臓の働きが大きく低下すると、本来は尿に出ていくはずの老廃物や水分が体にたまってしまいます。これが進むと、むくみ、息苦しさ、吐き気、食欲の低下、強いだるさなど、さまざまな症状が出てきます。
透析が代わりにすること
透析は、働きが低下した腎臓の代わりに、血液から老廃物と余分な水分を取り除く治療です。血液透析では、血液を体外の機械に通し、ダイアライザーという透析膜を通して血液をきれいにしてから体に戻します。
カリウムやリンなどの電解質のバランスを整えることも、透析の大切な役割です。血液が酸性に傾いた状態を戻す働きも担っています。
ただし、透析で代わりができるのは腎臓の働きの一部です。赤血球を作るホルモンのように、機械では代われない働きは、薬や注射で補うことになります。
日本では血液透析を受けている人が最も多く、施設に通って治療を受ける形が一般的です。そのほか、自宅で行う腹膜透析という方法もあり、生活の形に合わせて選ばれています。
透析では代わりきれないこと
透析は24時間働き続ける腎臓と違い、決まった時間だけ行う治療です。そのため、透析と透析の間は老廃物や水分が少しずつたまっていき、食事や水分の管理が欠かせません。これが、自分の腎臓で暮らしていた頃との大きな違いです。
また、ホルモン不足による貧血や骨の異常などは、透析だけでは防げないため、薬や注射で補っていきます。血圧や心臓への負担にも気を配りながら暮らしていく必要があります。
透析は「腎臓を治す治療」ではなく、「腎臓の働きを補いながら暮らしていくための治療」と考えると分かりやすいと思います。だからこそ、透析の仕組みを知ることが、日々の自己管理の第一歩になります。
※この記事は、筆者の体験と一般的な基礎知識をもとにまとめています。治療や数値の判断については、必ず主治医とご相談ください。
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