この記事では、透析の基礎知識として「シャント」を整理します。体験談の部分は、後から本人の言葉で書き加えていきます。
シャントの仕組み
血液透析では、1分間にたくさんの血液を機械に送る必要があります。普通の静脈では血液の流れが弱く、太さも足りないため、そのままでは透析ができません。
そこで、手術で動脈と静脈をつなぎ、静脈に勢いのある動脈の血液が流れるようにしたものがシャントです。つないだ静脈は少しずつ太く丈夫に育ち、針を刺して血液を取り出せるようになります。多くの場合、利き腕と反対側の手首近くに作ります。
手術のあと、シャントが使えるようになるまでには数週間かかります。その間、握力をつける運動などをして、血管の育ちを助けることもあります。
自分の血管を使えない場合は、人工血管を使う方法や、腕の深い部分の血管を使う方法もあります。いずれにしても、シャントは透析を続けるための命綱とも言える大切なものです。
毎日の確認のしかた
シャントは、毎日自分で確認する習慣が大切です。シャントの部分に手のひらを当てると「ザーザー」という血液の流れに伴う振動(スリル)を感じることができます。耳を近づけたり聴診器を使ったりして、音を確認する方法もあります。
元気なシャントは、低くて連続した音が聞こえます。流れが弱い、音が高い・短い、腕が腫れている、赤くなっている、痛みがあるなどの変化は、狭くなっている(狭窄)や感染のサインかもしれません。
詰まってしまう(閉塞)とその日の透析ができなくなり、処置が必要になります。小さな変化のうちに施設へ相談することが、シャントを長持ちさせる一番の近道です。
守るための日常生活の工夫
シャントのある腕では、血圧測定や採血、点滴を避けるのが基本です。血圧計の圧迫や針の刺激が、シャントを傷める原因になるからです。
また、腕を強く圧迫しないことも大切です。重い荷物を持つ、腕枕をする、その腕を下にして寝る、きつい袖の服を着る、といったことは避けた方が良いとされています。
清潔を保つことも重要で、透析前にはシャントの腕を石けんで洗います。傷や虫刺されにも注意し、かゆくても強くかかないようにします。冬は腕を冷やしすぎないなど、血流を保つ工夫も役立ちます。
※この記事は、筆者の体験と一般的な基礎知識をもとにまとめています。治療や数値の判断については、必ず主治医とご相談ください。
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